【技能実習生】どのくらい日本語がわかる?日本語習得までに行うべき事!

2022年2月2日   ブログ

技能実習生を受け入れるときに一番気になるのは技能実習生の「日本語力」ではないでしょうか。

生活をするにも、仕事をするのにも言葉の壁はネックになりますよね。

そこで、技能実習生がどのくらい日本語がわかるのかを見ていきましょう。

 

 

日本語レベルの目安

 

技能実習生をはじめ外国人の日本語力の目安になるのが、日本語能力試験(JLPT)です。

日本語能力試験はN5からN1までの5つにレベル分けをされています。

N5からN1にいくにつれて、難しくなっていきます。

 

N5

ひらがな、カタカナ、基本的な漢字で書かれた文字を理解し、ゆっくり、はっきり話されれば簡単な日本語を理解できます。

 

N4

基本的な語彙や漢字で書かれた身近な話題の文章がわかります。

会話はゆっくりなら日常的な内容を理解ができます。

レストランなどサービス業でも働くことは可能でしょう。

 

N3

日常的な場面で使われる日本語をある程度わかり、自然に近いスピードで日常会話ができます。

日常的な話題についての文章は理解するができ、1人で作業ができるようになるでしょう。

現場作業でもあまり困ることはなくなります。

 

N2

日本人とのコミュニケーションにはほぼ困ることはありません。

ディスカッションも可能で、細かいニュアンスも伝わります。

新聞記事や雑誌も自然に読めて、SNSでのやり取りなどもできるでしょう。

 

N1

ここまで取得できれば、通訳レベルとされています。

 

 

 

日本に来たばかりの技能実習生のレベルとは?

 

企業に配属された時点での技能実習生は「N4」レベルだと思って対応をしましょう。

義務ではありませんが、多くの送り出し機関が日本に入国する前に日本語講習を行っています。

 

また、技能実習生の入国後には、監理団体が日本語講習を行うことが義務付けられています。

1ヶ月程度の間に日本語だけではなく、日本での生活一般に関する知識、実習生の法的保護に必要な情報、円滑な技能等の習得に関する知識も学ぶことになります。

 

ですが、日本語の習得度合いは個人差が大きいので、思ったよりも言葉が通じない場合もあります。

それでも少しずつ日本語を身につけていくので、見守ってあげましょう。

 

N4レベルですと、仕事をすることはできますが1人でスムーズに、とまではいきません。

マニュアルを使って1人で仕事ができるには、1つ上のN3レベルが求められます。

しばらくは、フォローをする存在が必要でしょう。

 

 

1人で仕事ができるようになるにはいつ頃?

 

日本語のレベルがN3程度になると、日常的な場面でも困ることが減ってきます。

N3の目安は「2年目に移行する頃」とされています。

これは日本で1年間生活し勉強をすれば習得できるイメージです。

 

企業としては業務のため以外にも、積極的に日本語を習得させる必要があります。

技能実習生は1号から2号など、移行手続きが発生します。

移行手続きには学科試験と実技試験があり、技能実習生はそれに合格しなければなりません。

試験に合格するためにも、日本語を習得しておく必要があるのです。

 

また、求められる日本語のレベルは業種によっても変わってきます。

とくに介護分野では高い日本語力が求められるでしょう。

高齢者を相手にする現場では、聞き取りにくい言葉、理解しにくい表現、方言などが登場します。

また、医療についての専門用語や知識も必須だからです。

 

毎回現場の条件が変わり、独特の専門知識が必要な建設業でも日本語力は求められます。

一方、ライン作業など定型的な作業が多い現場では必要度は低くなるでしょう。

 

 

日本語習得で企業側が注意することは?

 

企業としては、技能実習生が積極的に日本語を身につけられる環境を作るようにしましょう。

業務で使う日本語はOJTでも身につけることができます。

道具・機械・材料の名詞、入れる、出す、外すなどの指示は比較的すぐ理解するでしょう。

 

ですが、用語集のような簡単な資料は用意しましょう。

専門用語は理解しにくく、間違った理解をすると事故の発生原因にもなってしまします。

早い段階から正しい理解をすることは、1号から2号へ移行時のテスト対策にもなります。

また、方言や訛りを抑えた日本語で話してあげるようにしましょう。

 

技能実習生の先輩がいる職場なら、新しくきた技能実習生も馴染むのは早いはずです。

一方で、自分で日本語を学ぶチャンスが減ってしまう可能性もあります。

技能実習生にとって難しい日本語の会話になったら、すぐに先輩の技能実習生を呼んで解決させてしまうのです。

 

企業担当者としてもスムーズに解決してラクだと思う面もありますが、後々になってお互いに困ってしまうことになります。

技能実習生によっては、勉強に積極的ではなく遊んでばかりのケースもあります。

業務として課題を提出させるなど、心を鬼にして理解・習得をさせるようにさせなければなりません。

 

 

まとめ

 

 

企業に配属されたばかりの技能実習生の日本語はN4レベルです。

仕事はできますが1人で作業をするには少し不安だと感じるでしょう。

もちろん個人差はありますが、目安として1年程度たつと1人で作業ができるようになります

 

そのためにも、企業側は日本語が身につけやすい環境をつくる工夫をしなければならないでしょう。

勉強のさせ方がわからない場合は、当組合に相談してみてくださいね。